法務部・顧問契約・単発契約の弁護士を徹底比較!特徴やメリット・デメリットを解説

法務部・顧問契約・単発契約の弁護士を徹底比較!特徴やメリット・デメリットを解説

企業内にあふれる法務作業をまとめて対応する法律の専門家は、企業をトラブルから守るために大切な存在です。しかしその契約形態はさまざまで、法務部を設置している企業もあれば、顧問弁護士と契約している企業もあります。

本記事では、法務部・顧問弁護士・単発契約の弁護士の違いやメリット、デメリットについてご紹介します。

各法務職の特徴

企業の法務職には大きく分けて、法務部・顧問弁護士(顧問契約)・単発契約の弁護士の3つがあります。どれも企業の法務を請け負うことに変わりありませんが、企業に関わるスタンスや立ち位置は異なります。それぞれの特徴を知ることで、どの法務職を検討するのか、決める糸口になるでしょう。

法務部

法務部は別名社内弁護士とも呼ばれ、企業に所属して内部から法のサポートする部署です。日々大量に発生する法業務に対し、素早い判断と決定力が重視されます。

また、企業の一翼を担う社員としての一面もあります。「企業が結ぼうとしている契約が法律的に問題ないか」だけでなく、「その契約が今後どのように企業に影響を与えるか」まで検討し、企業内の人間として経営にも携わることが多いです。

顧問弁護士(顧問契約)

顧問弁護士は社外から企業の法務をサポートし、通常「企業」対「法律事務所」の形をとった契約のもとで仕事を行います。企業の法相談をいつでも受けられるように一定の金額で契約を結び、企業から一歩引いた視点から法律的に是か非かを判断します。

法務部のように会社の運営に関わることはせず、企業のパートナー的な存在です。

単発契約の弁護士

単発契約の弁護士は企業が法トラブルに遭った際、企業の弁護を行う法務職のことです。トラブルを抱えた会社が法律事務所に問い合わせてから契約を結ぶ弁護士のため、定期的な法相談や契約の法判断は行いません。

企業外の臨時的な法務職で、一般の人が弁護士を頼るのと同じような感覚で利用することが多いでしょう。

法務部のメリット・デメリット

企業の一員として法業務を担う法務部は、企業内に属するがゆえのメリット・デメリットを抱えています。

法務部のメリット

法務部のメリットは、企業の一員であることです。社員として会社の内情を深く知り、法律的な判断だけでなく、その先に待つ会社の将来を見据えた提案を期待できます。法務部を一度設置すれば、弁護士を外注する手間もなくなるので、流れがスムーズになることもメリットです。

同じ企業で働いている「仲間」であるため、自社に対する団結感や責任感では他の法務職に負けないでしょう。

法務部のデメリット

法務部のデメリットとして、コストの問題が挙げられます。企業に法務部を設置する場合、人員採用や給料が大きなハードルとなってきます。経営が安定している大企業ならまだしも、発展途上のベンチャー企業、中小企業の場合、法務部を作るための資金を用意するのが難しいかもしれません。小規模の会社は契約や取引自体が少ないため、法務部を作るメリットは少ないでしょう。

さらに法務部は社内の人間、いわゆる身内の人間であるがゆえに、法的トラブルが見えにくくなっていることがあります。客観的な視点が欠けてしまう可能性があることも、デメリットといえます。

顧問弁護士(顧問契約)のメリット・デメリット

定期的な報酬のもと、企業と契約を結んで法のサポートを行う顧問弁護士。そのメリットとデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

顧問弁護士のメリット

顧問弁護士のメリットは、費用対効果が大きいことです。月額の報酬を払うことでいつでも企業の法のサポートを行ってくれます。法務部のように新しい部署を作って給料を払うこともなく、一定の報酬を支払うだけでサポートを受けられるので、安価で手軽です。

もちろん企業とは独立しているところもポイントです。これは客観的な視点が得られるだけではなく、取引先からの信頼にもつながります。法の管理が企業内だけで完結せず、外部の人間の「お墨付き」がついている企業として認められやすくなるでしょう。

また、顧問弁護士という法務職を名乗っているだけあり、実践経験が豊富で専門性にも長けています。さまざまな企業の法務を経験した顧問弁護士は、企業のあらゆる法トラブルにも柔軟に対応することができるでしょう。

顧問弁護士のデメリット

一方で、社外の人間であるということはデメリットにもなり得ます。顧問弁護士は、ある契約について法律的に是か非かを判断することはできますが、会社の経営については専門外です。正しい知識をもって判断するものの、その結果が会社に与える影響についてはサポート外になっていることが多いです。

多くの企業を担当してきたベテランの弁護士ならば、過去の経験から経営方針にもアドバイスできるかもしれませんが、顧問弁護士全員ができるわけではありません。契約する弁護士に当たりはずれがある点も、デメリットといえるでしょう。

単発契約の弁護士のメリット・デメリット

企業が法トラブルに巻き込まれた際、助けてくれる単発契約の弁護士についてメリット・デメリットをご紹介します。

単発契約のメリット

単発契約のメリットは、必要最低限の出費で抑えられるところです。定期的な出費は企業にとって痛いものです。継続的に法のサポートが必要ない、法トラブルとは基本的には無縁の小さな会社にはこのような方法をおすすめします。

単発契約のデメリット

単発契約の場合は、トラブルが起こってから弁護士と契約する点です。弁護士探しに始まり、初対面の状態から信頼関係の構築、企業の理念や内情の理解まで、実際に法トラブルを解決するまでかなりの手間と時間を要することが大きなデメリットです。

費用はかかりますが、「こんなことなら最初から弁護士と顧問契約しておけばよかった」と後悔しないように、継続的な法サポートを受けることも検討しておきましょう。

まとめ

今回は、法務部・顧問弁護士・単発契約の弁護士の特徴やメリット・デメリットについて紹介しました。各法務職によって立ち位置は違い、企業をサポートする体制にも特徴があります。メリットとデメリットをふまえながら、自社に合った法務職を選びましょう。

「ソエル法律事務所」では、顧問弁護士として企業の法サポートを承っております。顧問契約も含めた各企業様のニーズに合わせたサービスをご提供いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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