コロナ禍による企業の破産状況は?経営難に苦しむ方への対処法も一緒に解説!

コロナ禍による企業の破産状況は?経営難に苦しむ方への対処法も一緒に解説!

「コロナ禍で会社の経営が苦しい」「日本全体の破産状況はどうなっているのか」と、日本の経済状況が気になっている方も多いのではないでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大で企業や国民の活動が制限された結果、経営難に苦しむ方が増えてきています。

今回は経営難に苦しんでいる方のために、企業の破産状況と倒産を防ぐための対処法を紹介していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてください。

コロナ禍による倒産状況のデータ

まずはコロナ禍の日本社会への影響を見てみましょう。倒産状況のデータから、全国の企業の現状を考察します。

2021年7月19日時点では1,774件

帝国データバンクによると、2021年7月19日時点で新型コロナウイルスの関連倒産は1,774件になっており、このうち破産は1,540件です。少数ながら民事再生法や特別清算などの適用を受けた企業もありますが、基本的には破産が多いといえます。

2021年に入ってから1,000件を超え、今もコンスタントに増え続けているのが現状です。営業制限を受けたり、お客さんが入らなかったりといった理由で売上が減り、経営を続けられなくなったところが多いでしょう。コロナ禍によって破産が決まった企業は1,000件を超えるなど、統計からもネガティブな影響が見られます。 

飲食店や建設・工事業の倒産が多い

倒産の内訳を見ると最も多いのは飲食店、次いで建設・工事業が多い状況です。飲食店は会食による感染拡大が警戒されているのが大きな理由でしょう。

また、感染拡大により時短営業の要請を受けている影響も見られます。酒類提供をする店舗は休業要請を受けることもあり、さらに苦しい状況です。夜間を営業のメインとしていたり、その時間帯に大勢の客入りを見込んでいたりする店舗は特に大きな打撃を受けています。

建設業はコロナ禍による工事中止が響いており、公共工事メインの建設業者倒産のケースが少なくありません。これは民間工事の受注数が落ち、公共工事に参入する業者が増え、競争の激化によるものだといわれています。ジャンルによってコロナ禍の影響は異なりますが、飲食店や建設業は破産が目立ちます。

倒産件数は過去50年で少ない

長期的視点で見ると、年間の倒産件数は過去50年では少ない状況です。東京商工リサーチによると2021年上半期の場合は3,044件ですが、これは過去50年において2番目に少ない水準に落ちついています。

2020年でもコロナ禍も含めた全体の倒産件数が7,773件で、2019年より7.2%減りました。過去50年間で4番目に少ないのです。

政府や自治体が給付金を支給したことで、売上が落ちた企業でも経営を続けられています。社会的に破産を抑制する動きがコロナ禍でも多くの企業を支えているのでしょう。

経営が苦しいときの対処法3つ

コロナ禍の影響で経営が苦しくなったときは、以下の3つのどれかを実践しましょう。資金調達方法を考えたり、支出を切り詰めたりすることがおすすめです。余分な資産を売ることでも収入につながり、経営体力の回復を望めます。 

資金繰りが苦しいときは調達法を考える

たとえば借り入れの場合、銀行だけでなく知人や家族からも考えましょう。カードローンやビジネスローンなどの借金も選択肢の1つとなります。

また、決済手段が手形なら手形割引も可能です。こちらは銀行や割引業者に一定の手数料を支払うことで依頼でき、商品を売る相手から渡された手形を支払期日前に現金化できるというメリットがあります。

支出の見直し

余分な支出がないか、今一度見直してみましょう。支出の項目は多岐にわたり、手形や小切手などの決済代金に加え、仕入れ・外注・人件費・家賃・水道光熱費・通信費などがあります。このように、経営中はあらゆる部分でお金がかかるのです。

また、銀行などへの借り入れの返済なども支出に入ります。しかし資金繰りがうまくいかないと、計画的な返済も難しくなってしまうでしょう。

資金繰りがうまくいかないのは、収入に対して支出が大きすぎるのが原因です。苦しい状況を改善するために、余分な支出につながる要素は切り捨て、支払うお金を減らしましょう。

資産の売却

支出抑制だけでなく、資産売却による臨時収入も考えてみましょう。資産整理によって現金を得られるだけでなく、維持コストを減らす可能性も望めます。

また、自社が持っている売掛債権を売る方法である「ファクタリング」も有効です。これは自社と売掛先、ファクタリング会社の3社間取引が基本となります。売掛先から同意を得れば、売掛債権を他社に譲りわたせる仕組みです。

まとめ

コロナは全国のさまざまな企業に大きな影響を与えています。売上を大きく減らしただけでなく、経営難から倒産に追い込まれる例も増えているので、資金繰りが苦しくなったときは資金調達や資産売却といった方法で乗り切りましょう。比較的簡単にできるのが支出削減であり、事業内容を見直し、無駄な支払いをなくすだけでも経営改善に役立ちます。

「ソエル法律事務所」では、コロナ禍に苦しむ企業をサポートしております。企業法務から債務整理問題まで幅広く手がけており、資金繰りに悩む方々の力になれるように努めておりますので、コロナ禍での経営にお悩みでしたらお気軽にご相談ください。

 

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